新美南吉

新美南吉 (にいみ なんきち)1913年(大正2年7月30日)〜1943年(昭和18年3月22日)

童話作家。

本名渡辺正八。愛知県生。東京外国語学校(現、東京外国語大)英語部卒。

中学2年時に友人と同人誌「オリオン」を出す。16歳のとき童謡122篇・詩33篇・童話15篇を書く。翌17歳時の日記にも文学各領域にわたっての創作が記されている。

昭和6年半田中学卒業、岡崎師範を受験したが虚弱で不合格、ために母校半田第二尋常小(現、岩滑小)の代用教員となり「赤い鳥」に『ごん狐』(昭7)を発表、白秋門下の童謡雑誌「チチノキ」に加入。

昭和7年東京外語英語部に入学し、童謡・童話・小説を書く。

昭和11年卒業したが喀血のため帰郷療養。

翌年河和第一尋常小学校助教、さらに杉治商会に勤務するが、翌13年県立安城高女教諭となり、充実した教師生活の傍ら『百姓の足・坊さんの足』(昭18) 『花のき村と盗人たち』(昭18)等の著述、江口榛一の好意で「哈爾賓日日新聞」に詩・小説を発表。

昭和16年『手毬と鉢の子』、翌年第一童話集『おぢいさんのランプ』を刊行したが18年咽喉結核により永眠した。

出典: 明治書院「日本現代文学大辞典」